NTTコミュニケーションズ

AI映像解析サービス「Takumi Eyes」

監視カメラの映像作業をAI で自動化し、目視で1 時間かかる人物の特定を15 分以内に完了

(2017年10月号掲載)

NTTコミュニケーションズは、ディープラーニング(深層学習)を活用して、録画映像から不審者などの特定人物を自動検出することができるAI人物検索サービス「Takumi Eyes」の提供を2017年7月12日より開始しました。
商業施設での不審者捜索や、自治体における地域防犯などに利用できるサービスです。

映像解析による監視カメラの新たな利用法とその背景

社会の安全意識が高まる中で、監視カメラの需要や、その映像データ量が年々増加しています。従来はカメラ映像を蓄積し、必要な時に過去映像を目視で確認する利用方法が一般的でしたが、近年はAI 技術の進歩などにより、映像データを解析し、防犯やマーケティングなどに活用する新たな利用シーンやニーズが増え始めています。このような背景を踏まえ、NTT コミュニケーションズ(以下、NTTCom)はAI によって、映像解析を防犯やマーケティングなどの用途で積極的に利活用することに取り組み始めました。

AI人物検索サービス「Takumi Eyes」の特長

図1 AI 人物検索サービス「Takumi Eyes」の概要

①監視カメラ映像の確認稼働の軽減

録画映像からAIが自動的に不審者などを検索し、特定します。これにより多くの監視カメラ映像を目視で長時間モニタリングする作業を自動化し、異常などの見逃しを軽減することができます。

例えば1 時間の映像(解像度640 × 480 ピクセル、1 秒1 コマ、10 人程度が映る映像の場合)から特定の人物を探す作業は目視の場合、通常1 時間かかりますが、AI 人物検索を利用すれば、15 分以内で人物を自動的に特定することができ、確認作業の時間を大幅に短縮できます。

②後ろ姿やモノクロ映像でも特定が可能

AIが同一人物を特定するための要素をあらかじめ学習しているため、後ろ姿などさまざまな向きや角度の人物でも検索ができます。また、モノクロ映像においても高い精度で検索することが可
能です。

③既存監視カメラの録画映像も活用可能

現在利用中の監視カメラで録画した映像のファイルから、特定の人物が何時何分にどのカメラに映っていたかを時系列で追いかけることができます。お客さまがNTT Com へ映像ファイルを送付し、当社が検索結果をレポートします。

④監視カメラを含めたパッケージ提供も可能

新規に監視カメラ導入を検討中のお客さま向けに、オプションとしてAI人物検索とクラウド型監視カメラをセットにした「クラウド監視カメラパッケージ」を用意しています。AI人物検索に加えて、人数カウントや動線マップ(映像の中で人が通る頻度に応じて色分け表示する機能)などの映像解析や、監視カメラの購入、設置・保守をワンパッケージで提供します。

 

図2 「Takumi Eyes」の特定人物検索結果

Takumi Eyesの利用シーン

Takumi Eyes は、例えばショッピングモールや量販店、空港など大規模施設内での不審者の発見や、自治体における徘徊高齢者の捜索などの利用を想定しています。Takumi Eyes は人物の捜索や警備の稼働を軽減し、業務をサポートします。

今後の取り組み

API を用いた既存の監視カメラとのシステム連携によるAI 人物検索の利用や、ライブ映像からリアルタイムにAI が人物を追跡することができる機能など、今後も新たな映像解析を強化・拡充していきます。

NTTコミュニケーションズ
アプリケーション&コンテンツサービス部
ビッグデータタスクフォース
【左側】担当課長 菅 公彦 【右側】岡本 昌也

高度な映像解析技術をはじめとしたAI技術は、お客さまのさまざまな経営課題をこれまでにない方法で解決できる可能性があります。期待も高まってきている中、NTT Comはさまざまな技術を活用して課題を解決する取り組みを通じて、お客さまのデジタルトランスフォーメーションの実現に貢献して参ります。

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株式会社NTTコミュニケーションズ アプリケーション&コンテンツサービス部

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