●特別連載 BEA WebLogic &Tuxedo 先進事例
 NTT 東日本
 サービス開発部
 Lモード推進室
 担当課長 石岡 利也氏
 NTT東日本
 研究開発センタ
 サーバサービス開発グループ
 担当課長 新保 英男氏


第3回 Lモード・ゲートウェイシステムの構築にBEA製品を採用
Lモード・ゲートウェイシステムの構築に
BEA製品を採用

−BEA WebLogic/Jolt/Tuxedoを活用し、ミッションクリティカルなシステムを稼動−

■多彩な端末とコンテンツ増加で普及が加速、27万契約を突破したLモード

 Living(生活)とLocal(地域に根ざした)を中心コンセプトに、家庭の電話機・ファクス等から、「簡単・便利・安価」に文字や簡易な画像を中心とした情報検索やメールの送受信が利用できるサービスとして、2001年6月末より開始された「Lモード」。NTT東日本とTT西日本が提供する本サービスは、インターネット利用者の裾野拡大を目指し、パソコンやインターネットに慣れていない30代〜50代の主婦層や高年層を主要ターゲットにしたもので、サービス開始以来、着実に契約者数を増やし2002年10月末現在で27万契約に達している。特に、最近急速に加入数が増加しているが、この背景には、多彩な端末の登場と「Lメニューリスト」コンテンツの増加があげられる。Lモードの「Lメニューリスト」からワンタッチで検索可能なコンテンツは、サービス開始当初約200サイトであったが、ここにきて急激に拡大しており、11月現在641サイト、番組数にして約3,200となっている。特に、地域性やLモードの特徴を生かした「行政サービス」や「マネー」「お買い物」「料理/出前」等のコンテンツが増加しているのが特徴だ。また、Lモード対応端末機も、当初5メーカー8機種でスタートしたが、カラー化や大画面化、画像ファイルの拡張、外部接続インタフェースの拡充など表現力・操作性の向上を追求した多彩な端末機が登場しており、11メーカー38機種となっている(図1)。


図1 Lモードの普及状況

 「Lモードは、主婦層を意識しており、開発メンバーも女性が多く、女性の視点でサービスを作りあげています。各年代層で幅広く利用されているのが特徴で、サービス開始当初に比べ、女性若年層の利用が増加しています。また、Lモード利用者の約7割がパソコンと携帯電話を所有しており、利用者の多くが、生活の中でこれらの機器とLモードを使い分けています。市場調査によると、2割〜3割の方がサービスをご利用になりたいとの強いご意向をお持ちですので、Lモード対応の通信機器が普及してくれば、かなりの市場が見込まれると私どもは考えています。また、最近ではバーコードリーダー対応の端末機も登場してきており、簡単にいろいろな受発注とかで使ってくださる企業もでてきたということで、Lモードの用途が広がってきています。」(NTT東日本潟Tービス開発部Lモード推進室 石岡利也課長)

■Lモード・ゲートウェイシステムの構築にBEA WebLogic Serverを採用

 Lモードのシステム構成を図2に示すが、サービス提供のコアとなるのがLモード・ゲートウェイである。Lモード・ゲートウェイは、コンテンツメニューヘのリンク、メールシステム、利用者管理データベースなどから構成されるシステムで、コンテンツプロバイダー(情報提供者)やeメール・携帯電話メール利用者とLモード対応端末をつなぐ重要な役割を果たしている。その性格上、24時間365日途切れることのないサービスを提供するための強固な堅牢性と高可用性が要求される。


図2 Lモードのシステム構成(NTT東日本の例)

 このミッションクリティカルなシステムの構築にあたり、Webアプリケーション・サーバーのBEA WebLogic Serverが採用され、さらに分散トランザクション管理システムのBEA Tuxedoに加え、JavaアプリケーションとTuxedoを連携させるインタフェースとしてBEA Joltを活用している(図3)。


図3 Lモード・ゲートウェイでのBEA製品(WebLogic/Jolt/Tuxedo)導入例

 Lモード・ゲートウェイシステムはNTT 東日本・西日本の研究開発センタが開発を担当。サービス開始の1年程前にシステムの基本構想が固まり、その時点でBEA WebLogic ServerをはじめとするBEA製品の導入を決定した。

 「システム構築にあたりBEA 製品(WebLogic 、Jolt 、Tuxedo)については、Lモードゲートウェイの中でも非常にミッションクリティカルな部分で使用されるため、信頼性、開発の容易性、拡張性、保守の容易さなどの面を総合的に判断して導入を決定しました。選定のポイントとなったのは、WebLogic Server のクラスタリングによる負荷分散機能やフェイルオーバー機能といった堅牢性と可用性、さらにはLモードゲートウェイのアプリケーションは主にJavaで作っている関係で、Javaの開発環境や実行環境が優れているという点も高く評価しました。構築に関しては何のトラブルなく対応できましたし、現状での問題も特にありません。」(NTT東日本褐、究開発センタ・サーバサービス開発グループ担当 新保英男課長)

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(こちらは2002年12月号になります)




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■簡単便利な情報ツールとして、さらなるサービス高度化を目指す

 

 


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