●NTTドコモのモバイルソリューション動向
 清水建設株式会社
 NTTドコモYRP新コミュニケー
 ション
 総合研究棟(仮称)新築工事
 所長
 濱 明廣氏


建設現場の状況を世界初の遠隔モニタリングシステムで確認
NTTドコモYRP新コミュニケーション総合研究棟(仮称)
新築工事現現場でのビジュアルコミュニケーション
−清水建設株株式会社導入事例−

建設業界大手の清水建設では、神奈川県横須賀市に建設中のNTTドコモ「YRP新コミュニケーション総合研究棟」(仮称)建設にあたり、FOMAのビジュアルタイプを活用した遠隔によるモニタリングシステムを活用している。同建設現場では、今後の建設現場におけるビジュアルコミュニケーションの可能性をNTTドコモと連携しながら、検討している。

システム概要

 現在、神奈川県横須賀市に建設中のNTTドコモ「YRP新コミュニケーション総合研究棟」(仮称)建設現場において、清水建設株式会社では、NTTドコモの第3世代携帯電話FOMAのビジュアルタイプ(SH2101V、P2101V)を活用し、建設現場に設置したカメラを介してリアルタイムに現場状況の確認を行っている。FOMAのダイヤルボタンを操作することで、340度回転可能な監視カメラを遠隔コントロール。作業現場の全般的な確認はもちろん、目的に応じて角度を調整した後、ズームすることも可能だ。

 従来の音声通話では、不可能であったリアルタイムな現場の状況を、どこにいても確認することができるので、建設現場における、広範囲なコミュニケーションを可能としている(図1、2参照) 。


図1 システム全体像



図2 FOMA、FOMA対応TV電話機、RVCS-1を利用した遠隔モニタリングシステム

340度回転の監視カメラを利用し、FOMAに映像配信

 ビルや、ダムなど一般的な建設現場では、その建設工事期間のみ、作業員等の現場関係者が作業を行う。従来建設現場では、工事日程に合わせ、有線による電話線を建設事務所内に配置し、外部との連絡を図ってきた。

 昨今では携帯電話の一般的な普及により、携帯電話が建設現場でのコミュニケーションの主要手段として使用されるケースが多いが、音声通話のみでは、例えば、遠隔地からでも現場のリアルタイムな状況を確認したいというようなニーズを満たすことはできなかった。

 そこで、清水建設では、NTTドコモと連携し、YRP新コミュニケーション総合研究棟(仮称)建設に伴い、世界初のFOMA を利用した、遠隔地からのモニタリングシステムを導入した。

 遠隔モニタリングシステムは、今回の建設工事で、所長を務める濱明廣氏の主導により導入されることとなった。以前より建設現場のIT化を推進していた濱氏は、リアルタイム映像の建設現場での利用に関して「品質確認や安全面など、様々な側面から利用することができると思います。例えば、ビルの完成品質を遠隔地から確認することも1つの例としてあげられます。特に技術系のスタッフは、常にその場に待機しているわけではないので、例えば週1回の頻度で行っている定例打ち合わせを、リアルタイムな映像配信を利用することにより月1回に変更する等、業務の効率化を図ることができるのではないでしょうか。

 また、特に都心部における工事現場では、建設事務所が実際の現場からやや離れた場所に設置されるケースも多く、こういった場合においても、活用の幅を広げられるのではないかと思っています」と語る。

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(こちらは2002年12月号になります)

(この続きの内容)
外出時の現場状況確認等、様々なニーズで利用が可能

 

 


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