グローバル資格「Oracle Certification Program」に完全対応
日本オラクルが「ORACLE MASTER」を改定
10月より、グローバル化を目指した制度改定を実施
日本オラクル㈱（以下、日本オラクル）のソフトウェア技術者認定資格「ORACLE MASTER」は、オラクル製品に関連した技術力を認定する制度である。同制度には、データベース運用・管理者向けのトラックと、アプリケーション開発者向けのトラック、アプリケーション・サーバー管理者向けのトラックが用意されており、情報技術分野における有力な資格の１つとして注目されている。
各トラックの体系は、次のような段階ごとにランク分けされている。データベース運用・管理者向けトラックでは、全ての資格のベースとなる「Silver」の他、「Gold」「Platinum」の３段階。同様に、アプリケーション開発者向けトラックは、「Silver」「E-Developer」「Oracle
Certified Developer」の３段階、アプリケーション・サーバー管理者向けのトラックは、「Silver」「Gold9iAS」の２段階にランク分けされている。現在、国内におけるORACLE
MASTERの資格取得者数は95,000人を超え、日々増加の一途をたどっている。
しかし、昨今のIT技術者の増加や活躍の場の拡大に伴い、システム構築や開発の現場では、より一層高度で実践的な技術力が求められており、ORACLE
MASTERに対しても、世界で共通化された認定資格への整備が必要となってきた。このような状況を踏まえて、日本オラクルでは、オラクルコーポレーションが全世界で展開しているグローバル資格「Oracle
Certification Program（OCP）」への完全対応を含めた制度改定を2003年10月１日より実施することとなった。
図1 「ORACLE MASTER」の新エンブレム
世界中で通用するOCPに完全対応
ORACLE MASTERのメイントラックである、データベース運用・管理者向けのトラックでの制度改定の内容は次の通りである。
◆OCPへの完全対応
現在のデータベース運用・管理者向けのトラックの「Silver」「Gold」「Platinum」は、改定後に「Platinum」がグローバル資格「Oracle
Certified Master」に、「Gold」がグローバル資格「Oracle Certified Professional」に、それぞれ同時認定される。また改定後の「Silver」も、「Oracle
Certified Associate」に同時認定される。
◆「Silver」取得条件の変更
10月１日の改定後は、従来の「SQL」、「Oracle入門」に加えて、「Oracle9i DBA I」の科目に合格することが必要となり、正式な資格名称も「ORACLE
MASTER Silver Oracle9i Database」と改称される。
◆「Gold」取得条件の変更
「PL/SQL」試験科目への合格を「Gold」資格取得条件から除外する。これにより、改定後の「Gold」資格の取得に必要な試験科目が、「Silver」の３科目と「Oracle9iDBAII」「Oracle9i
Performance Tuning」の５科目になり、正式な資格名称も「ORACLE MASTER Gold Oracle9i Database」に改称される。
◆「Platinum」取得条件の変更
従来の「9i Platinum」、または改定後の「Gold」の保有が受験の条件となり、高度な技術力を測る実技試験に合格することが必要となり、正式な資格名称も「ORACLE
MASTER Platinum Oracle9i Database」に改称される。
◆「Oracle Silver Fellow」の新設
旧来の「Silver」合格者に相当する「Oracle入門」「SQL」の合格者として、「Oracle Silver Fellow」を新設し、データベース技術の基礎となるこの２科目に合格した場合、合格証を発行する。また、現在の資格取得者に提供されている次のようなサービスも引き続き利用することができる。
・Oracle Technology Network（OTN）のORACLE MASTER向けコンテンツ／サービスへのアクセス
・ORACLE MASTER限定イベントへの参加
・ORACLE MASTER限定情報の提供／専用メールの送付
一方、2003年9月30日までに取得した「Silver」は、10月以降も改定前の資格として存続される。
なお日本オラクルでは、現在、資格取得に向けた特別セミナーやキャンペーンプランを展開している。
◆新eラーニングサービス「プレミアム・ライブラリ」を開始
今回の制度改定に伴い、eラーニングサービス「Oracle Leaning Network（オラクル・ラーニング・ネットワーク：OLN）」の体系を新制度に完全準拠させ、名称も「プレミアム・ライブラリ」と改めて2003年８月８日より開始する。「プレミアム・ライブラリ」では、新「Silver」に対応したコースと新「Gold
」に対応したコースが提供される。学習コンテンツについても、グローバルで統一され、世界中どこからでも同レベルの研修を受けることができる。
◆その他のトラックの改定内容
データベース運用・管理者向けトラックと同様にアプリケーション開発者向けトラックの「E-Developer」「Oracle Certified
Developer」も、それぞれ「Silver Oracle9i PL/SQL」「Gold Oracle9i Forms Developer」として改定され、グローバル資格である「Oracle9i
PL/SQL Developer Certified Associate」「Oracle9i Form Developer Certified
Professional」に同時認定される。また、データベース管理者向け「Gold」から除外されたPL/SQLに関する技術は、今後「Silver
Oracle 9i PL/SQL」の必須科目として認定されることになる。
日本オラクルでは、今回の改定について、「ORACLE MASTERの技術レベルと市場価値をますます向上し、より高度な人材を求めるITマーケットの需要に対応してまいります」と語っている。
図2 改定後の科目構成
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