●新たなIPサービス創出に向けたNTTCom・先端IPアーキテクチャセンタの戦略
 NTTコミュニケーションズ
 先端IPアーキテクチャセンタ
 第1アーキテクチャPT ・第4P
 担当部長
 貝原 正治氏


Personal Contact Portal Architecture


■Personal Contact Portal
Architectureの必要性

 ブロードバンドネットワークの普及とそれに伴うコンテンツの多様化、さらには携帯電話やホットスポット等のモビリティを促進するサービスの普及やユビキタス時代の到来に伴って、インターネットの利用シーンは大きく変化しようとしている。

 すなわち、家庭や会社のパソコンで情報網羅的なポータルサイトを見るといったことから、あらゆる場所で、多様な端末から、その時に見たい情報だけを見るといった利用へと変化することが予想される。その際、利用者側には、

・求めるサービスにたどり着くまで、認証は1回で済ませたい。さらには、いつも使う自分の端末なら、ある範囲のサービスは認証なしで利用したい
・いつも決まった時に見る情報は、検索しないで表示させたい


といったニーズがあると想定している。

 このようなニーズに対応すべく、IPサービスの入り口となる認証及び実際のサービス利用窓口であるポータルに関するセキュアなサービス基盤として、「Personal Contact Portal Architecture」の開発を進めている。担当しているのは、第1アーキテクチャPTの第4プロジェクトだ。

 このプロジェクトは、1999年のNTT コミュニケーションズ設立時から、同社のWebチャネル戦略の一貫として公式ホームページ向けプラットフォーム「WebCCS (Web Customer Contact System)」の開発に取り組んでいる部隊で、システム構築、機能向上の開発を中心に運用も含めて行っている。

 「我々はWebチャネル上でのカスタマコンタクトは、IPサービスにおいて非常に重要であると位置付けており、WebCCSの開発を強力に推進しています。一方、そこで得たノウハウ、スキルを元に、利用者から見たサービスへの入り口である認証の領域と実際にサービスを提供するポータルの領域を対象としたセキュアな環境を提供する基盤として、先端技術を駆使した、Personal Contact Portal Architectureの開発に取り組んでいます。」(第1アーキテクチャPT ・第4P 貝原担当部長)

■ユビキタス時代のポータル基盤と統合認証基盤による利便性の提供が目的

 図1にPersonal Contact Portal Architectureの構想と、それをベースにしたビジネスモデルの概要を示す。コアとなるのがIPサービス共通プラットフォーム(PF)としての「統合認証PF」と、「ユビキタスポータルPF」である。統合認証PFは、以下の実現を目的にしている。


図1 Personal Contact Portal Architectureとビジネスモデル

・最初に行われた認証を引き継ぎ求めるサービスまでのSSO(Single Sign On)

 また、ユビキタスポータルPFは、ユビキタス時代におけるポータル基盤として、以下の点に着目している。

・パソコンを前提とした「情報詰め込み型」ポータルから脱却し、利用者のTPOを考慮した最適かつ必要十分な情報・ユビキタスに発生する情報を蓄えておくためのメディアストレージ

 しかも、これらの基盤を高いセキュリティレベルで提供することによるNTTコミュニケーションズのブランドを背景とした安心感、さらにはサービス連携PFをはじめ、先端IPアーキテクチャセンタが開発を進めている他のプラットフォーム、同社の既存サービスと接続することによって、多彩なサービスを創出することを狙いにしている。

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(こちらは2003年1月号になります)

(この続きの内容)
■Personal Contact Portal Architectureの利用シーン/主な機能

 

 


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