●新たなIPサービス創出に向けたNTTCom・先端IPアーキテクチャセンタの戦略●
Service Management Architecture ■多種多様なコンテンツをセキュアかつ容易に流通させるサービス基盤 近年のブロードバンドの進展は、これまでの個人と個人、個人と企業などのコミュニケーションのあり方を革新し、ブロードバンドの特徴を活かしたさまざまなアプリケーションやコンテンツが創出されている。それらを提供する各種サービスを、セキュアに、かつ容易に流通できる環境が求められつつある。 このようなニーズに対応すべく、サービスサイト間をシームレスに繋ぐデータ流通基盤として「Service Management Architecture」の開発を進めている。 図1にService Management Architectureの概要を示す。本アーキテクチャは、このようなXMLポータルプラットフォームを、機能面を含めさらに発展させ、快適・安全・便利なサービスを提供する基盤を実現しようというものだ。担当しているのは、第1アーキテクチャPTの第5プロジェクトだ。 図1 Service Management Architectureの概要 このチームは、以前から「XMLポータルプラットフォーム」の構築を手がけており、2001年6月には、開CBの商品検索&情報サイト「Shopping Navi Atta!(ショッピングナビ・アッタ)」の商品検索エンジンに、プラットフォームを適用し、異なるフォーマットのシステム間でもデータ交換を容易に行えるように再構築した実績を持つ。これにより、あらゆるタイプの検索方法への対応が可能となり、安定性・拡張性が増大し、商品情報閲覧のスピードアップに繋がったという。 「サービス事業者の方々がサービスを提供するには、配信先のさまざまなネットワークや端末の属性に応じて最適化することが不可欠であると感じています。企業・事業者・団体とサービスポータルの間を、サービスマネージメント基盤によって連携させることで、個々のネットワークプロトコル、端末、サービスポータルにコンテンツを最適化して配信することができ、申し込み受付等をホストコンピュータ向けに加工・通信したりフロー管理を行うことが可能になります」(第1アーキテクチャPT ・第5P 森田担当部長) ■Service Management Architectureの主な機能 Service Management Architectureが提供する主な機能は、以下のようなものである。 ・急増する「コンテンツ流通の場」に対応する最適な表示形式(XML、BML、WAP、CHTML、HDML)のコンテンツ提供 ・サービスサイトの要望に合わせ、編集されたデータ(データの検索、フィルタリングなど)を提供するコンテンツ配信のマルチチャンネル化 ・ホストコンピュータで管理されている情報を、安全にフロー管理された状態でサービスサイトに公開するサービスサイトとサービス提供者のコンテンツフロー管理 ・個人と個人、個人と企業のコミュニケーションにおいて、P2P技術を利用した情報共有の実現メタ情報を管理することによって、安全かつ確実に情報を共有できる新しいサービスが創出されることを狙いにしている。 ■サービスポータル分野での適用例 図2にサービスポータル分野へのService Management Architectureの適用例を示す。現状、各企業や事業者・団体は、個々のネットワークプロトコルや端末、サービスポータルに対応して、コンテンツ提供や申し込み受付等を行うため、エンドユーザの利用形態に合わせたアダプタを個々に装備することが必要となっている。そのため、サービス提供に際して、環境的に非常に複雑で、ある種「スパゲティ状態」になり、サービス展開のネックとなっている。 図2 サービスポータル分野への適用例 Service Management Architectureは、これらの課題を解決し、端末やネットワークに応じた情報内容の編集・加工の自動化が実現されることにより、マルチチャンネルでの各種サービスの展開が容易に可能となる。 この続きをお読みになりたい方はこちらから雑誌をお買い求めください。 (この続きの内容) |
|