【NTTコムウェア】 ソフトスイッチ「SS70V」ソリューションラインアップにインライン給電のIP 電話機を追加 − IP 電話機の停電対策にも有効− NTTコムウェアは、2003年12月1日から、VoIPソリューションシリーズNEXIPT(ネクシプト)のソフトスイッチ「SS70V」ソリューションに、インライン給電対応IP電話機「SIP-2000P」「SIP-1800P」を認定、販売開始した。インライン給電は給電スイッチからLAN配線を通して直接端末に電源を供給する方式で、電源工事の不可能な場所でもIP電話機の設置が可能になる。 ■統合ソリューションの特徴 ソフトスイッチ「SS70V」ソリューションに加えるIP電話機「SIP-2000P」「SIP-1800P」は、今後の業界標準と目されるIEEE802.3af規格(*1)に準拠したインライン給電方式を採用している。これにより同規格に準拠している給電スイッチであれば、幅広く選択が可能だ。ソフトスイッチとの通信には、将来的な追加サービスに柔軟に対応するなど、高い拡張性を有するIETF(*2)で規定されているSIPプロトコルを採用している。 SIPは、インターネットアプリケーションとの親和性の高さからVoIP機器に広く利用され、急速に市場に浸透しており、VoIPの標準プロトコルの一つとなっている。 ■インライン給電対応IP電話機の導入メリット ●導入時の工事コスト削減 IP電話機導入による電話機設置場所の電源拡張工事が不要で、工事コストが削減できる。 ●電源を気にせず自由に設置場所を選定。 電源設備のない場所でもIP 電話機が設置できる。 ●停電時も給電スイッチのバックアップでIP電話機が利用可能。 LANスイッチの電源に無停電装置であるUPS(Uninterruptible Power Supply)などを組み合わせることで、停電時でもIP電話機の利用が可能になる。 ■ソリューションの展開 ソフトスイッチ「SS70V」ソリューションは、ソフトスイッチを中核に、通話料管理やトラヒック制御システム、構内PHS、ゲートウェイ、IP電話機を統合し、ビジネスシーンで高度なコミュニケーション環境を実現する。内線通話、保留、転送、ピックアップ、同時鳴動、発信者情報通知、コールウェイティングなどはもちろん、電話会議、ボイスメール、ユニファイドメッセージなどの多彩な拡張サービスを提供してきた。IP電話機のソリューションラインアップとしてこれまで、「SIP-2000」「SIP-1800」や1万円台の低価格端末、さらにIP電話機とPHS端末をネットワーク化するPHSリモートサーバなどがあり、今回のインライン給電対応IP電話機を加え、価格や機能など企業の幅広いニーズに対応できる。 ■ソリューションの提供の背景 構内交換機(PBX)に収容されている電話機は、PBXから給電されており、電話機個々の電源は不要だった。VoIP化は、通信費用の削減などのメリットがあり、企業の導入機運が高まっている。企業では、PBXの更改時期に合せIP電話機導入を検討することが多く見受けられる。しかし、数百台から数千台のIP電話機が必要となる企業にとって、新たに電話機個々の電源を確保することは大きな負担となる。 ■「SS70V」の実績 ソフトスイッチ「SS70V」ソリューションの中核となるソフトスイッチのプラットフォームは、米国VocalData社のキャリアグレードソフトスイッチVOISSを利用しており、1システムで最小100内線から最大10万内線まで対応する。国内で2002 年初頭の販売開始から現在まで、合計25,000回線を超える販売実績を有する。 【用語解説】 *1 IEEE802.3afデータ伝送と同時に電源を供給する方式の標準化を検討する組織。 *2 IETFインターネットの世界における各種技術(プロトコルなど)を議論する場としての組織。議論の結果はRFC(Request forComments)として発行される。
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