アジレント・テクノロジーズは、Advanced Design System（ADS）EDAソフトウェアと組み合わせて使用する2つのデザイン・エクスプロレーション・ライブラリとして、広帯域無線アクセス（BWA）アプリケーション（IEEE 802.16e2005対応）用の通信製品の開発を加速する「Mobile WiMAXライブラリ」と、最新の高速無線LAN製品（IEEE 802.11n対応）のシステム設計や検証を高速化する「802.11nライブラリ」を発表した。

Mobile WiMAXと呼ばれるIEEE 802.16e規格では、BWAシステム用のエア・インタフェースが仕様化され、ラップトップや携帯電話でローミングやハンドオフが利用できる。802.11nデザイン・エクスプロレーション・ライブラリは、Enhanced Wireless Consortium（EWC）の最新の提案書に準拠している。EWCは、次世代無線LAN製品の技術仕様を推進するための組織である。

今回発表した２つのライブラリは、Mobile BWAや802.11nベースの設計で使用される回路のシミュレーション用セットアップ、信号源、フル・コード化されたBER解析機能を備えている。このため、全てのコンポーネントが設計される前でも、システム全体の性能を解析し、開発期間を短縮できる。またMobile WiMAXライブラリは、ADS環境で動作し、「Agilent Ptolemyシミュレータ」と組み合せると、OFDMA（直交周波数分割マルチ・アクセス）ベースのラストマイル・サービスの設計・検証が容易に。802.11nライブラリもADS環境で動作して「Agilent Ptolemyシミュレータ」と組み合せると、MIMO（multiple input-multiple output）ベースの無線LANを簡単に設計／検証できる。