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ICTソリューション総合誌 月刊ビジネスコミュニケーション

ビジネスコミュニケーション

拡張性の高い無線LAN環境を低コストで実現する「メッシュ無線ソリューション」の提供開始について

NTT西日本

NTT西日本は、昨今の無線LAN機能を搭載したモバイル端末の普及により、企業や公共施設等の様々な施設でモバイルアクセスに対するニーズが高まっていることを受け、マルチホップ機能※1等の最新のユビキタス技術を活用して拡張性の高い無線LAN環境を低コストで実現する「メッシュ無線ソリューション」(以下、本ソリューション)を、平成18年11月1日(水)から提供開始しました。

※1 複数の無線LANアクセスポイント間を、次々に無線通信で経由しながら情報を伝送する機能。

背景

近年のブロードバンド化によるインターネットの普及と、無線LAN機能を搭載したノート型PCやPDA等の手軽に持ち運びができるモバイル端末の普及が急速に拡大したことにより、企業や学校、駅、空港の公共機関をはじめとする屋内外の様々な施設等においてもインターネットに接続したいという、ユビキタス環境に対する要望が強まってきています。

これまでNTT西日本では、無線LAN環境を実現するために「屋内無線ソリューション」等、必要なソリューションを展開してきましたが、従来の無線LAN環境では、それぞれの無線LANアクセスポイント(以下、アクセスポイント)を有線ケーブルで接続する必要があるため、建築構造上の問題及び利用制約等により有線ケーブルの導入が困難なケースや、無線LAN環境を広範囲に構築するケースにおいては、膨大な導入・運用コストや工期が必要となっていました。

そこで、建物の建築構造上や場内の配線等の利用制約により、無線LANの導入が難しい屋内外でのLAN環境を実現したいというお客様のニーズにお応えするため、マルチホップ機能等の最新のユビキタス技術を活用することで、屋外をもカバーする広範囲な無線LAN環境を配管工事等を行うことなく短い工期でかつ低コストにて構築できる新しいソリューションとして、本ソリューションを提供することとしました。

メニューの概要

本ソリューションは、アクセスポイントと端末間の無線環境を実現するだけでなく、マルチホップ機能を利用することにより、複数のアクセスポイント間の通信も無線環境で容易に実現することができるので、これまで有線で張り巡らせていたアクセスポイント間を結ぶケーブルの敷設が不要となるため、導入・運用コストの削減を実現します。

また、導入前の無線エリアのシミュレーションによる最適なアクセスポイント設計や、サイトサーベイ(現地調査)による無線エリアの品質事前調査※2をはじめ、導入時の盗聴・不正アクセス・改ざんなどへの高度なセキュリティ対策はもちろんのこと、導入後の無線LANシステムの運用・保守までをパッケージ化しているため、無線LAN環境を安心かつスピーディに構築することが可能です。

※2 電波強度を測定することによりシステム構築後の無線回線品質(伝送速度)の推定が可能。

特長

(1)拡張性が高く、短期間での構築が可能

1~数台のアクセスポイントを有線ケーブルで接続すれば、その他のアクセスポイントは相互に無線LAN通信を行い、メッシュ状の無線LAN環境が構築されるため、アクセスポイントを増設するだけでネットワークの構築・拡張が容易に行え、ネットワーク構築期間の短縮が可能です。

(2)自動復旧機能により、ネットワークにおける故障を回避

一般的な無線LANでは、アクセスポイントに接続されたLANケーブルなどの故障などにより、そのアクセスポイントと接続しているクライアント端末がすべて不通になります。本ソリューションのメッシュ無線LANでは、アクセスポイント間で相互に認識し合いネットワークを自動的に再構築するので、仮に故障が発生しても、自動的にルート変更を行い別のアクセスポイントを経由する通信ルートを確保することから、信頼性の高いネットワークを実現します。

(3)屋内環境の美観を保護

有線ケーブルの敷設を最小限に抑えるので、ホテルや商業施設、歴史的建造物など美観が重要となる施設のネットワーク構築にも最適です。大学講義室、ホテルのロビー、病院や工場など配線工事が困難な場所でも容易に導入することが可能です。

(4)広範囲な屋外ネットワーク構築にも最適

本ソリューションは屋外でも対応可能であり、公園、港湾や工場など有線ケーブルの配線が困難な場所や大学キャンパスなど、広範囲にわたる学内ネットワークにも最適です。

*一般的な無線LAN構成の場合でも、アクセスポイント間の通信を可能にするWDS(Wireless Distribution System)機能により、アクセスポイント間の通信を無線で行うことは可能であるものの、一対一の通信となる。

これに対し、メッシュ無線構成の場合、マルチホップ機能により一対多の通信が可能となる。

クリックして拡大(一般的な無線LAN構成とメッシュ無線構成の違い)
一般的な無線LAN構成とメッシュ無線構成の違い(クリックして拡大)

概算費用※3

(1)屋内の場合

85万円(税込み)~

(有線ノード×1台、無線ノード×2台でアクセスポイントを屋内に3箇所構築する場合)

(2)屋外の場合

190万円(税込み)~

(有線ノード×1台、無線ノード×2台でアクセスポイントを屋外に3箇所構築する場合)

※3 現地調査など別途必要となる事があります。無線機器以外のLAN構成物品およびクライアントPC等の価格は含みません。設置工事費は別途必要となります。

提供開始日

平成18年11月1日(水)

今後の予定

経済産業省が推進する情報家電のネットワーク促進のためのプロジェクトである「平成18年度情報家電活用基盤整備事業 (デジタルコミュニティ実証実験) 」において、高松琴平電気鉄道株式会社が代表幹事となり、高松市街地にICカードをユビキタスに利用できる環境を構築し、その実用性・有効性を検証する実証実験を、11月1日(水)より実施しますが、NTT西日本は、本ソリューションを活用し、ワイヤレスメッシュネットワークの設計から構築・運用までを行います。

お問い合わせ先

西日本電信電話株式会社
(本ソリューションに関して)
ソリューション営業本部 
ソリューションビジネス部
ネットワークグループ
中村、有元、黒木
TEL:06-4803-3456
E-mail:n.prosol@bch.west.ntt.co.jp

(実証実験に関して)
ソリューション営業本部
ソリューションビジネス部
eガバメント推進室
岩城
TEL:06-4803-3464
E-mail:g_prosol@bch.west.ntt.co.jp

NEWS(2006年12月)

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