NTTグループのソリューションガイド

ICTソリューション総合誌 月刊ビジネスコミュニケーション

ビジネスコミュニケーション

生体認証によるICカード認証の仕組みを考案
「eLWISE」カードを「e-UBF」で認証する基本モジュールを開発

-電子割符技術を組み込んだICカード連携で、強固な認証機能を実現-

NTTコムウェア

NTTコムウェア株式会社(以下 NTTコムウェア、本社:東京都港区、代表取締役社長:今井 郁次)は、生体認証によるICカード認証の仕組みを考案し、生体認証ソリューション「e-UBF」(指紋認証)と、NTTコミュニケーションズ株式会社の「eLWISE」カード(*1)とを組み合わせて認証する基本モジュールを開発した。

今後、この基本モジュールをベースに、ICカードを利用した決裁認証システムへの適用などを行っていく予定だ。

背景

ICカードは、情報をカード内に書き込み、読み出しをすることができる一方で、カードの盗難や紛失などにより悪用される恐れがある。現在はICカードを利用する際にパスワードを入力し個人認証が行われているが、パスワード忘れなどによりカードを利用できないといった事象も発生している。このようなことからICカードを生体認証する仕組みが求められていた。しかし、ICカードに生体情報を格納すると、カードを紛失した際の個人情報漏洩の問題や、ICカードとICカードリーダ間で流れる情報量が大きいと、転送処理に時間がかかるという問題があった。

NTTコムウェアではこの問題を解決するために、生体認証によるICカード認証の仕組みを考案した。

技術概要

今回開発した基本モジュールは、「eLWISE」カードを「e-UBF」で認証するもの。「e-UBF」で指紋登録した情報を電子割符(*2)し、ICカード、管理サーバなどに分散保存。認証時には、分散保存した情報をその都度、指紋認証情報として復元する。個々に保存された情報一つ一つでは、元の指紋認証情報を類推することはできなくなっているため、カードを紛失した場合でも個人情報漏洩の心配がない。

また、分割した情報の一つが失われても復元できるモデルを採用しているため、原本データの復元も可能だ。

なお、この基本モジュールの実装には、偏差方式の割符技術を持つ「GFI電子割符(*3)」を採用した。

この偏差機能を利用し、ICカードへの保管データサイズを1KB以下としている。

今後の展開

NTTコムウェアでは、今回開発した基本モジュールをベースに、ICカードを利用した決済認証システムの提案や、ICカードセキュリティパッケージ製品への組込を進めていく予定だ。

【用語説明】

*1 「eLWISE」カード
NTTコミュニケーションズ株式会社が提供しているICカード。
*2 電子割符技術
情報を複数に分割・分散して保存、利用する際に複数の分割された情報を復元し、利用可能にする技術。
*3「GFI電子割符」
グローバルフレンドシップ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:保倉 豊、以下 GFI社)の電子割符技術。
  • ※分散割符技術を利用したICカード生体認証技術については、NTTコムウェアが特許を出願中です。
  • ※「GFI電子割符」は、GFI社の登録商標です。
  • ※その他、記載されている会社名、製品名等は、各社の商標または登録商標です。

お問い合わせ先

NTTコムウェア株式会社
ビジネスインテグレーション部
パートナー営業担当
営業企画 伊藤、北岡、長井
TEL:03-5796-4179
E-mail:partner@nttcom.co.jp

NEWS(2007年1月)

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