沖電気工業（OKI）と富士通は、次世代ATMのソフトウェア開発で提携した。両社は共同でWebアーキテクチャを採用したプロトタイプのソフトウェア開発を完了しており、2008年度より製品の販売活動を開始する。

両社が考える次世代ATMとは、ユビキタス社会を見通し、利用者向けのタイムリーな新サービスや新技術への対応など、今後ATMに求められる全ての機能を組み込むとともに、従来、金融機関ごとに開発していたアプリケーションソフトウェアを標準化して、ATMでの新サービスをタイムリーかつ低コストで実現するものである。次世代ATMソフトウェアは、取引1件あたりの従量制課金という画期的な料金体系を実現し、金融機関のソフトウェア開発にかかる初期投資を抑え、資産管理業務を大幅に軽減。また、センター側サーバでのATMアプリケーションソフトウェアの集中管理により、アプリケーションソフトウェアの変更・追加が容易になり、ジャーナルデータの集中管理も可能で、内部統制やセキュリティの強化も実現した。

両社は、基本機能の共同開発を進め、プロトタイプを両社の最新機種であるOKI製「ATM-BankIT」および富士通製「FACT-V」で動作検証を実施している。今後は、ATMの業界標準アプリケーションソフトウェアの実現を目指して、共通アプリケーションソフトウェアインタフェースの無償公開、次世代ATMのアプリケーションソフトウェアの提供、今後の仕様策定への参画の呼びかけなどを積極的に行っていく。