EMCは、NECと2006年４月に合意した戦略的アライアンスに基づき共同開発を進めていたストレージ製品の販売を開始した。

今回販売を開始した製品は、100万円を切る低価格で柔軟な拡張性と容易な操作性を実現する先進のエントリー・ストレージで、主に中堅、中小企業をターゲットとしている。設計および開発は、EMCとNECが共同で行い、生産はNECが担当。販売は両社の自社ブランド名（NEC：iStorage E1、EMC：CLARiiON/CLARiX AX4）で行っていく。

NECは今回の協業により、自社のストレージ製品のラインアップを拡充するとともに、共同開発および生産台数増加によるコストダウンを図り、グローバルな事業拡大を進めていく。一方EMCは、今回の協業を通じて、中堅、中小企業向けストレージのシェア拡大を目指していく。

同製品は、ホストインタフェースにファイバーチャネルを加えてiSCSIを採用しており、既存のイーサネットを使用できるため、低価格で簡単に導入でき、運用も容易である。iSCSIは、その優れたコストパフォーマンスと高い運用性から、今後、国内外で急速に立ち上がることが予想されており、両社は新製品の拡販を通じて、iSCSIのソリューションの普及を図っていく。

また、最大64台のサーバに接続可能で、Windows、Linux、UNIX、 VMware ESX serversなどのOSが混在した環境に対応する予定など、情報の増大に柔軟に対応している。

今後も両社は、市場のニーズにより的確に対応するために、戦略的なアライアンスに基づいた開発協業を継続していく。