NTTデータは、CTI/CRM製品の総合ブランド「VOISTAGE（ボイステージ）」の事業強化を目的として、2008年7月をもって、VOISTAGEの開発・販売およびサポート業務全般をNTTデータグループ会社であるNTTデータ先端技術に移管した。

VOISTAGEはNTTデータが1997年に市場投入した、CTI/CRMの専門ブランド。ハード/ソフト一体開発・ソリューションパートナー販売など特徴的な開発・販売システムで成長を続けてきた。VOISTAGE事業は、市場の急速な拡大やコールセンタの普及等により、現在ではパートナー数55社、ユーザー数3000社以上、販売累計10万回線を超えるまでに成長。2008年度は１万回線以上の販売を目標としている。一方、昨今のIPテレフォニーの急速な普及やNGNへのシフトが始まるなど、市場を取り巻く環境は大きく変化し、CTI/CRMを取り巻くビジネスモデルも大きな転換期となっている。

NTTデータでは、こうした変化に対応し、VOISTAGEに関する更なるサポートの強化と品質の向上、さらに次世代ネットワーク基盤に対応した新製品開発への注力を目的として、現在NTTデータで推進しているVOISTAGEビジネスに関わる一切の業務を、CTI/CRM分野における専門性の高い技術開発力を有するNTTデータ先端技術に集約した。これにより、VOISTAGE製品の開発、販売、サポートに関わる業務やサービスと、VOISTAGEに関わる営業権や知的財産権・著作権などが移管された。

移管の目的

IPやNGNなど、VOISTAGEを取り巻くネットワーク環境がより高度化・複雑化する中、NTTデータ先端技術のもつ専門性の高い技術開発力によって、VOISTAGE製品の更なるラインナップ強化を図る。

NTTデータ先端技術は、1999年にNTTデータ100%出資により設立された関連子会社。Webコンピューティング、データベースシステム分野のコンサルティングやSI、製品販売等を事業の柱としている。同社では、CTI/CRMの基盤となる情報・通信システムの構築に関わる専門技術やオープンソースソフトウェアやWebコンピューティングなど、これからのシステムやネットワークに求められるノウハウも蓄積している。また、VOISTAGEのIP製品「astima（アスティマ）」やastimaとシステム連携するアプライアンス製品「コリドラボックス」の開発・販売を行うなど、既にVOISTAGE事業に関する多くの実績がある。

「astima」は、1997年から販売を開始したオールインワンのひかり電話専用IPテレフォニーサーバ。PBXのためのオープンソースソフトウェア（OSS）「Asterisk（アスタリスク）」をベースに、CTI/CRMに必要とされるPBX/IVR/FAXサーバ各機能を標準で装備。コンパクトタイプなオールインワン型のテレフォニーボックスで、各種ソリューション構築に際し、新たなソフトウェアの追加なしに実現できることも特長だ。また、「コリドラボックス」は2007年7月に販売を開始した、OSSを活用したオールインワン型ビジネスサーバアプライアンス。一台で社内の情報系サーバに必要な機能を網羅し、かつ導入・管理が簡単なアプライアンスサーバである。

VOISTAGE事業は、新体制による更なるサポート、コンサルティングサービスの質的・量的な充実により、顧客への支援体制を強化する。