データセンターおよびビジネス・コンピューティング全般のエネルギーの効率化に取り組む世界規模のコンソーシアムであるグリーン・グリッド（The Green Grid、本部：米国オレゴン州ビーバートン）の日本支部は、技術委員会のもとに「データセンター・デザインガイド」の日本分科会を発足させ、このプロジェクトを日本で本格的に開始する。

データセンター・デザインガイドは、エネルギー効率の高いデータセンターの運営と構築の指針を作成するために、2009年にグリーン・グリッドが取り組んでいる世界規模のプロジェクトである。業界標準となる、包括的なデータセンター設計ガイドを策定し、2010年に初版の完成を目指している。現在、標準化に必要な指針と重要な機能の改善について議論が進んでいる。今回、専門の分科会を発足したのは、日本のデータセンターの特殊性をこのガイドに反映させるためである。日本分科会は、日本における環境、規制などを把握して、グローバルなデザインガイドを日本でも正しく活用するための支援を行っていく。また、日本が世界をリードする先進的な技術やノウハウについて、的確にデザインガイドに取り込むための活動を行うことを目的としている。まずは、次のような領域に特化して、グローバルへの提言を行っていく。

①施設関係（電源、空調、構造、計測機など）

②運用（マネージメントソフトウェアを含む）

③データセンター事業者の観点（ビジネスモデル、既存の建物・運用に関する改善など）