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ICTソリューション総合誌 月刊ビジネスコミュニケーション

ビジネスコミュニケーション

3GPPで標準化されている音声通話の実施により、LTEで業界初の記録

~標準化されたLTE対応機器の使用によるIMS準拠の音声通話とSMSを成功~

ノキア シーメンス ネットワークス

ノキア シーメンス ネットワークス(以下、NSN)は、3GPPにおいて標準化されている商用の通信端末とネットワーク機器を使用して、LTEネットワーク上で世界初の音声通話を実施した。この音声通話とSMS(テキストメッセージ)の成功により、「One Voice」によるLTE音声サービス(VoLTE=Voice over LTE)の実現性が実証された。

標準規格に準拠した今回のLTEでの音声通話は、NSNによりドイツとフィンランドのR&Dセンターで実施された。LTEのトライアルや展開計画の大半はデータサービスに重点を置いているが、LTEは音声通信において最高の周波数利用効率(スペクトル効率)が得られることから、音声サービスにも大きなメリットがある。また、LTEネットワークにおける音声の伝送が実証されたことで、通信事業者が将来、あらゆるサービスを同一のオールIPネットワーク上で提供できることが確認されたことになり、レガシーネットワークとLTEネットワークの並行運用に要する費用の低減が可能になる。

NSNによって実施された今回の通話では、エンドツーエンドで3GPP完全準拠の商用対応のLTE機器から成る機器構成が使用された。通話はNSNの通信アプリケーション・スイート「softphone」と、LGエレクトロニクスのLTE対応USBデータカードを搭載したラップトップ機で行われた。通話に使用されたネットワークは、NSNの商用版Flexi Multiradio基地局に3GPP準拠のソフトウェアとEPC(Evolved Packet Core)およびFast Track VoLTEソリューションを加えた構成である。

EPCはLTEネットワークにデータ通信機能を付与し、NSNのFast Track VoLTEソリューションは、3GPPで完全に標準化されたIMS(IP Multimedia Subsystem)機能によってLTEネットワークにおける携帯音声トラフィックの呼制御を行う。Fast Track VoLTEは、NSNなど通信業界企業から先般発表されたOne Voiceとも完全に整合がとられている。

また、3GPPで標準化されている音声通信の実現性をさらに実証するために、NSNでは近く、完全実装のIMSシステムを使用してVoLTEの試験通話を実施する予定である。これに関連した動きとして、NSNは最近、中国・杭州でTD-LTE機器を使用した音声通話を実施した。

NSNのコンバージド・コア担当責任者のユルゲン・ワルター氏は、「音声通信は現在も将来もモバイル・ネットワークにおいて重要な用途分野であり続けます。今回のLTE音声通話の成功により私たちは商用LTE音声サービスの実現へと一歩近づきました。また、FDD、TDD両方式のLTEでこの機能を実証できたことで、標準化されたLTEの音声通信やSMSサービスの世界全地域への導入成功に向かって順調な軌道に乗っていることが確かめられました」と語っている。

NSNは、標準化されたLTEの音声通信やSMSサービスなどLTEサービスの商用化に積極的に取り組んでいる。受賞歴を誇るFast Track VoLTEソリューションや先進的なIMSソリューションによりLTE音声サービスを導入するという選択肢を提示することで、NSNは通信事業者に対し、LTEベースのオールIPネットワークへ移行するための最適な進化経路を提供している。

またNSNは、商用基地局と標準仕様に完全準拠したソフトウェアの使用によるLTE通話およびハンドオーバーを世界で初めて実施し、エンドツーエンドの相互運用性試験を複数の周波数帯で端末メーカー4社と共同で実施した。さらに、LGエレクトロニクスと共同で初の相互運用性試験を2.1GHz帯で完了したことも発表している。

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ノキア シーメンス ネットワークス
TEL:03-5474-6400
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NEWS(2010年1月)

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