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ICTソリューション総合誌 月刊ビジネスコミュニケーション

ビジネスコミュニケーション

グローバル企業の国内外拠点間データ通信速度を大幅に向上する「日立WANアクセラレータ」を販売開始

日立製作所

日立製作所は、研究・開発拠点や設計・製造拠点、データセンターをグローバルに展開する企業向けに、国内外拠点間のデータ通信速度を大幅に向上する「日立WANアクセラレータ」の販売を開始した。本製品を活用することで、WAN回線上で発生する往復遅延時間(*1)やパケット廃棄(*2)の影響を最小限に抑え、設計データなどの大容量データの通信時間を大幅に短縮できるようになる。これにより、自動車、鉄鋼、半導体などの製造業や銀行などの金融業を中心に、グローバル業務で扱うビッグデータを短時間で更新・共有することができるようになり、飛躍的な生産効率の向上を期待できるようになる。


グローバルに事業展開する企業では、CADなど大容量のデータを国内外拠点間で扱う需要が高まっている。しかし、データ通信の共通技術であるTCP(Transmission Control Protocol)には、往復遅延時間とパケット廃棄率に依存して、グローバル回線などの長距離伝送においてデータ通信速度が大きく低下するなどの課題がある。また、CADデータなどを扱う場合、データが頻繁に更新されるため、キャッシュ技術(*3)を用いることができず、WAN回線経由のデータ通信量が増加し、通信時間が長くなる課題も生じている。このような背景から、大容量のデータを扱う企業では、生産効率の向上のため、より高速なデータ通信を実現できる方式が求められていた。さらに、需要が増えている企業内クラウドを本格的にグローバル展開する企業からも、高速かつ高信頼な通信基盤に対するニーズが高まっていた。

本製品は、キャッシュ技術を用いた方式とは異なり、WAN回線の物理帯域を最大限に活用することを特長とする高速通信装置である。これにより最新データへのアクセス時間を短縮し、大幅に生産効率の向上を実現する。主な特長は次の通り。


物理的距離と加速倍率の関係

物理的距離と加速倍率の関係(クリックで拡大)

◆グローバル回線などの長距離伝送において効率的なデータ通信を実現:日立独自アルゴリズムにより、往復遅延時間が長い長距離伝送での性能低下を抑え、効率的なデータ通信を実現(*4)

◆きめ細かなデータ転送量制御により高速化を実現:パケット廃棄率やその変化を測定し、WAN回線の空き帯域をリアルタイムに推定しながらWAN回線に流れるデータ通信量を決定し、空き帯域を最大限活用することで高速化通信を実現。

◆既存のシステム環境を変更せずに容易に導入が可能:本製品は各拠点に対向で設置される。企業拠点やデータセンター内の環境に変更を加えることなく高速データ通信が可能で、サーバやクライアント端末はそのまま継続して利用できる。



*1 送信端末がデータを送信し、受信端末からの確認応答を受け取るまでの時間。

*2 パケットとは、コンピュータ通信において、送信先のアドレスなどの制御情報を付加されたデータの小さなまとまりのこと。パケット廃棄とは、ネットワーク上でデータが消失し、パケットが宛先まで到達しない状態のこと。

*3 一度送達したデータを中間の記憶装置に蓄え、再度送達する際の往復遅延時間を極力減らす技術。

*4 TCPセッションあたり最大100Mbpsまでの帯域をサポート。

お問い合わせ先

●日立製作所 情報・通信システム社
TEL:044-549-2541

NEWS(2012年2月)

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