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ICTソリューション総合誌 月刊ビジネスコミュニケーション

ビジネスコミュニケーション

データセンター向けネットワーク仮想化ソリューションを提供開始

~柔軟かつ効率的な運用管理を実現する仮想ネットワーク環境を提供~

日立製作所

日立製作所(以下、日立)は、データセンター事業者や通信事業者、データセンターを有する企業や大学、官公庁向けに、物理的なネットワーク構成に依存せず、柔軟かつ効率的なネットワーク環境の構築を実現するネットワーク仮想化ソリューションを2012年7月から提供開始した。

なお、本ソリューションの提供にあたり、ネットワーク仮想化ソフトウェアを開発・販売する米国Nicira, Inc.(米国カリフォルニア州)と、同社のネットワーク仮想化ソフトウェア「ネットワーク仮想化プラットフォーム(Network Virtualization Platform/以下、Nicira NVP)」(*1)に関する販売代理店契約を締結した。日立は、米国の大手通信事業者や大規模データセンター事業者で採用実績があるNicira NVPを本ソリューションに活用する。


近年、データセンター事業者や通信事業者、クラウドサービス事業者、大規模なデータセンターを有する企業・官公庁などでは、サーバやストレージといったハードウェアリソースについて、仮想化技術を用いた統合的な管理・運用が普及している。一方、ネットワークについては、データセンターではテナントやユーザーごとに通信帯域を分離して利用する必要があるため、スイッチやルータといった物理ネットワークを構成する機器の複雑な設定作業が必要になる。このため、ネットワークの管理・運用は、データセンターを効率的に運用する上で大きな課題となっている。

このような中、Software-Defined Networking(SDN)(*2)を実現する要素技術やソフトウェアの開発が進展しつつあり、既存の物理的なネットワーク構成を変更せずに、ソフトウェアを用いてネットワークの構成や機能の自動的な管理・制御を行うネットワーク仮想化への期待が高まっていた。

本ソリューションに活用するNicira NVPは、SDNに基づくネットワーク仮想化を実現する方法としてオーバレイ方式(*3)を採用し、物理的なネットワーク構成に依存せずにネットワークの論理構成の柔軟な変更を可能にするソフトウェアだ。今回、日立はNicira NVPを活用したネットワーク仮想化ソリューションを提供し、データセンターの運用効率の大幅な向上の実現を目指す。具体的には、データセンター向けに導入コンサルティングからシステム構築、保守サポートまで、ネットワーク仮想化環境の構築を支援するトータルソリューションを提供する。また、Nicira NVPを活用した論理ネットワーク構築のほか、ルータやスイッチなどの物理ネットワークやサーバ、ネットワーク運用管理のためのミドルウェア製品など、日立グループの提供するネットワーク関連製品をトータルに提供し、データセンターにおける最適な仮想ネットワーク環境構築を支援していく。

*1 Nicira NVP:制御コントローラである「コントローラクラスタ」、仮想スイッチ「Open vSwich(OVS)」、物理サーバや物理ネットワークをOVS上の仮想マシンや仮想ネットワークに接続させるための「ゲートウェイ」、物理ネットワークなどのロケーション情報を管理するための「サービスノード」で構成されるネットワーク仮想化のためのソフトウェア。

*2 SDN:既存の物理ネットワーク構成を変更せず、ソフトウェアを用いたネットワークの構成や機能の自動的な管理・制御の実現を目的とする概念。

*3 オーバレイ(overlay)方式:仮想スイッチをトンネルで結び、通信する端点同士で制御する方式。ネットワーク機器を変更することなく経路は従来のルーティングの仕組みを流用できる。

お問い合わせ先

●日立製作所 情報・通信システム社
 通信ネットワーク事業部
 ネットワークソリューション第二本部
 TEL:044-549-4954
    (ダイヤルイン)

NEWS(2012年8月)

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