NECは、世界最小・最軽量となる海外向け超小型マイクロ波通信システム「iPASOLINK（アイパソリンク）」の屋外無線装置（ODU: Out Door Unit）を発売する。出荷時期は本年３月を予定している。

新製品は、マイクロ波を受信する部品の小型化、回路の高集積化、高密度設計により、容量１リットル（従来比約３分の１）、重量２kg（従来比約２分の１）と世界最小・最軽量を実現している（＊）。これらにより、鉄塔やビルの屋上などスペースが限られている場所での工事が容易になり、モバイルバックホールネットワーク網の柔軟な構築を実現した。

また、電波の送信電力に応じて消費電力を制御することが可能となり、従来比で最大30%の低消費電力を実現した。さらに、ODU本体背面に波形のフィンを形成することで、高効率な放熱を実現し、従来製品と同等の出力で動作が可能だ。

NECのPASOLINKシリーズは、発売開始以来、世界147ヶ国に出荷し、2013年１月に累計200万台の出荷台数を達成した。これまでの設計・開発ノウハウ、世界各国のマイクロ波通信システムの現場で培った経験により、今回のODU小型化を実現した。

NECは今後も、高度な無線伝送技術と、高品質かつ高効率なものづくりを活かし、海外キャリアネットワーク事業をさらに拡大していくと語っている。