通信事業者のコアネットワーク向けOpenFlow対応スイッチを開発
NEC
~高信頼なネットワークのSDN化に向けた実証実験に成功~NECは、高い信頼性が求められる通信事業者のコアネットワーク向けに、将来SDNを実現するために必要な、OpenFlow技術に対応した高品質なスイッチを開発した。
SDNは、ネットワークをソフトウェアでプログラム可能とする概念で、ネットワークの設定変更や機能追加が柔軟かつ低コストにできるなど、将来の重要なネットワーク概念として期待されている。現在、データセンターやプライベートネットワークなどではSDNの普及が進んでいるが、通信業者のコアネットワークでは高度な信頼性が要求されるため、これまでSDNに対応したスイッチは実現されていなかった。また、通信事業者のコアネットワークでは、放送、金融、データセンター間など高品質な通信のために、データ転送技術MPLS-TPが利用されている。
今回NECが開発したスイッチは、MPLS-TPに対応しつつ、OpenFlowにも対応するものだ。本スイッチを通信事業者のコアネットワークで利用した場合、障害発生時の障害箇所の迅速な回避や経路変更などが可能となる。また、ネットワークでのSDN化により、通信事業者はサービス機能追加などが容易になる。
NECは、本スイッチを用いてNICT(独立行政法人情報通信研究機構)と共同で、広域実験用ネットワークで映像伝送実験を行い、0.02秒と短時間で障害復旧可能な高信頼な運用が可能なことを確認した。