NECは、海外向け超小型マイクロ波通信システム「iPASOLINK」の屋外無線装置（ODU: Out Door Unit）のラインナップを強化し、世界最高レベルの送信出力を実現する新製品を発売する。出荷時期は本年10月末を予定している。

新製品は、NECが開発した窒化ガリウム（GaN）素材のICをパワーアンプに採用することで、従来製品と比較して約3倍の送信出力を実現した。

さらに、送信出力や送信距離に応じて消費電力をコントロールする機能を搭載することで、既存製品と比較して最大50%の低消費電力を可能にした。これらにより、高効率な大容量、長距離伝送が可能となり、通信事業者のTCO削減に貢献。窒化ガリウム素材のICをNECのマイクロ波通信装置に採用するのは今回が初めてだ。

iPASOLINK向け屋外無線装置

また、本ODUとNECが2011年に開発した2048QAM超高多値変調電送技術を搭載した屋内無線装置（IDU:In door Unit）を組み合わせることで、非圧縮形式で最大1Gbpsの長距離伝送が可能になった。これにより、大容量モバイルバックホール網を構築する。