NTTアドバンステクノロジ㈱
ネットワークシステム事業本部
システム開発ビジネスユニット(BU)
BU長　大塚 宗丈氏

NTTアドバンステクノロジ（以下、NTT-AT）はNTTの研究開発系子会社として、次世代情報ネットワーク基盤や先端基礎研究だけでなく無線技術についてもNTT研究所のR&D活動を支援してきました。無線の領域では30年以上の実績と高度なスキルを活かして、通信機器のメーカーとして衛星通信のキー部品を製造したり、無線設備等の登録検査等事業者としての電波調査や置局設計支援から無線LANや屋外高速無線ネットワークの構築まで包括的なワイヤレスソリューションをワンストップで提供しています。

特にモバイルPCやスマートフォン、タブレット端末などモバイルデバイス技術の進化と急速な普及拡大、それに伴うライフスタイルやワークスタイルの変化により、ビジネスや大学キャンパス等の教育現場､自治体施設におけるネットワークインフラとして無線LANの導入／活用検討が加速しており引き合いも活発化しています。

中でも既存の無線LAN製品にはない高い環境性能（耐環境性能）と経済性を兼ね備え、しかもセキュアな無線LAN製品として導入実績が急拡大しているのが、私どもが国内での販売権を持つ4ipnet社製無線LAN製品です。同社製品はAP（アクセスポイント）管理に必要な機能だけを厳選して実装した極めてコストパフォーマンスに優れた製品であるだけでなく、AP増加に伴う追加ライセンス費用もないため、イニシャルコスト・ランニングコストの大幅低減が可能です。

またNTT-ATでは、次頁のワイヤレスソリューションの俯瞰図に示すように、衛星回線用モデム開発から、各種無線システムの置局設計／回線設計及び電波伝搬／干渉調査等の実績と高度な技術力を活かし、コンサルティングから無線LANの構築、無線LAN-VoIP電波調査、無線LAN APの最適な設置場所や配置数を手軽にシミュレーションできるツールの提供､NTT研究所が開発したルーラルエリア向け高速無線リンク装置（WIPAS）を活用した無線ネットワーク構築サービスを含めた包括的なワイヤレスソリューションをワンストップで提供しています。

今年度は、各論の頁でご紹介するように、4ipnet社無線LAN製品、フィールドワイヤレスソリューション、置局設計支援ソリューションの3本柱のビジネスを中心に、対前年度比50％増の売上拡大を目指しています。非常にチャレンジングな目標ですが、達成は十分に可能だと思っています。