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NTTコムウェアは、クラウド環境におけるSDN（Software Defined Networking）化を加速し、ビジネスニーズに応じた柔軟なクラウド環境の提供を実現するため、同社の「SmartSDN Controller（スマートエスディーエヌ コントローラ）」の機能を強化した。

背景

一般的にクラウド環境の運用においては、サーバ群／ネットワーク群の管理にそれぞれ特有の技術が必要なため、クラウド全体をまとめて管理できる技術者を配置することが難しく、運用コストの増大につながっている。特にネットワーク群は、ネットワークの仮想化やセキュリティ確保に対応するため、多種多様なネットワーク機器への設定変更が必要になる。そのためネットワーク群への設定変更を効率化し、さらにクラウド環境全体をオーケストレーションすることで運用効率を高め、迅速なクラウド環境構築を行うことが求められており、これらの課題を解消するため、機能強化を実施した。

機能強化の概要

「SmartSDN Controller」は、次のような機能を提供し、クラウド環境において、仮想化されたサーバ群とネットワーク群をあわせたオーケストレーションを実現することで運用効率を大幅に高めることができる。

①既存ネットワーク機器の制御を可能とし、クラウド環境のSDN化を実現：「SmartSDN Controller」にCLI（Command Line Interface）対応機能をサポートすることで、クラウド環境で実績の豊富なネットワーク機器（Cisco社製スイッチNexusシリーズ等）を制御可能に。これにより、クラウド環境の既設ネットワークの機器を入れ替えることなく、SDN技術を活用したネットワークの構築が可能となり、従来と比較して最大50％以上の運用費用の削減が期待できる。さらにマルチベンダに対応し、スイッチ、ルータ、ファイアーウォール、ロードバランサーを制御できる。

②クラウドオーケストレータとの連携による運用管理の効率化：クラウドオーケストレータ（＊１）と連携するためのAPI（Application Progra-mming Interface）を提供。また、クラウドマネージャ（＊２）と連携して「SmartSDN Controller」から仮想スイッチ（ｖSW）を制御することで、仮想化されたサーバ群とネットワークをオーケストレートする。クラウド環境で仮想マシン（VM）の構築や追加をした場合に、「SmartSDN Controller」が連動してネットワークの設定変更を行うことで、運用管理の効率化とリードタイムの短縮が可能になる。

これらの機能は2015年4月より順次提供される予定だ。

今後の展開について

NTTコムウェアは、今後も引き続き、お客さまニーズの実現に必要なソリューションの提供に向けて取り組み、2020年度までに100億円規模のビジネス拡大を目指し、将来的には、通信事業者の基幹ネットワークへの適用を進めていく考えだ。