昨年7月1日に組織整備を実施し、新しいNTTネットワークサービスシステム研究所(以下、NS研) では、IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想実現のための研究開発およびSmart Worldを支える革新的ネットワーク(以下、NW)基盤技術の創造に向けて研究開発している。最近の研究開発の状況について川端明生所長に話を伺った。
ネットワークアーキテクチャプロジェクトでは、移動固定融合アーキテクチャをはじめとした全体戦略の推進や、IOWN全体アーキテクチャの具現化に取り組んでいる。具体的には、IOWN全体アーキテクチャの早期実現をめざして、オール・フォトニクス・ネットワーク(APN)の実証実験環境を構築し、同環境を用いてEnd-to-End の光パス制御や、ネットワークのリソース設計/制御の技術実証を行っている。また、IOWN時代に想定されるサービスを実現するEnd-to-Endのアーキテクチャ検討とフィールドでの実証評価にも取り組み、先行例としてスマート農業やコネクテッドカーの検討を進めている。本稿では、その取り組みついて紹介する。
ネットワーク基盤技術研究プロジェクトでは、IOWNを支える革新的なネットワーク基盤技術の確立に向けて取り組んでいる。本稿では、その一例として、オール・フォトニクス・ネットワーク(APN)を実現する光トランスポート技術、ネットワークとコンピューティング基盤を融合させた高度な社会インフラ基盤を実現する協調型インフラ基盤技術の取り組みを中心に紹介する。
通信トラヒック品質オペレーション研究プロジェクトでは、通信品質、トラヒック制御、AIによるネットワークオペレーションに関する研究開発を進めてきたが、多様な社会ニーズを支えるICT基盤を実現させるため、従来の検討を発展させたインテントに基づく完全自律オペレーションに関する研究開発を進めている。本稿では、その取り組み内容を紹介する。
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