株式会社NTT ドコモ(以下、ドコモ)は日本社会が抱える課題に対して積極的に取り組んでいる。2023 年度R&D 中期戦略において、新たなR&D ビジョンを示し、その実現に向けた6つの戦略テーマを掲げている。この記事では、ドコモのR&D が、デジタル化の進行や格差拡大、高齢化・人口減少拡大といった将来像に対してどのような志を持って、いかに貢献するのかを紹介する。
ドコモでは、リアルとサイバーの世界を融合させ“わたしらしさ“を軸に人々の生活環境とコミュニケーションを豊かにするメタコミュニケーション技術の実現に取り組んでいる。本稿では、メタコミュニケーション技術で実現するビジョンと、ユーザーに提供する価値について述べる。
AI技術の発展により、容易に高度なフェイク動画・画像や音声を生成することが可能となり、悪意のあるユーザーによるなりすましや詐欺、フェイクニュースによる被害の増加が懸念される。ドコモは、発信者や流通するデータの信頼性を確認・担保することで、偽情報や偽コンテンツによるデジタル空間の脅威を取り除き、安心・安全な情報流通社会の実現をめざす。
ドコモは、身体動作・五感・感情などをあらゆる場所へ伝達・共有する新たなコミュニケーションにより、誰もが幸福を享受できる世界の実現をめざし、その世界を社会全体と共に創り上げる人間拡張基盤の開発を進めている。
ドコモは社会インフラ維持に関する社会課題に誰もが安心・安全に生活を送ることができる世の中の実現をめざす。具体的には、道路の維持管理、道路の維持管理・運営や建設作業員の負担軽減のためのシステム開発、自動運転やカーボンニュートラルに向けた取り組みなどを進めている。さらに、スマートシティやMaaSによる地域活性化などを通じ、より良い社会の実現に貢献していく。
ドコモは、高齢化社会における生活支援や健康管理にAI やロボットなどの技術進歩を活用し、長く健康に生きられる社会の実現をめざしている。具体的には、スマートフォンなどで収集したデータを基に健康状態を推定し、健康ケアを行うAIを開発している。また、ライフイベントの予測から適切な情報を提供し、生活の質の向上を図る取り組みを進める。これらの技術の開発と、新たな医療デバイスやロボット技術などの活用により、誰もがより長く健康に活躍できる社会の実現に貢献していく。
ドコモはAI/Bigdata/Cloud技術により社会課題解決、新たな価値創出に取り組んでいる。本稿ではその中でもAI・ロボットによる生産性向上をめざした施策の具体例として、LLM付加価値基盤を中心とした取り組みとその他AI活用事例を紹介する。
宇宙空間を活用した通信技術、ハイパースケーラーによるクラウドサービス、生成AIを含めたAI などモバイルネットワークを取り巻く環境は大きく変化している。本稿では2030 年代を含めた未来社会を見据え、ドコモが5G Evolutionおよび6Gを推進する意義、めざす姿について述べる。あわせて最新の世界動向とともに標準化を含めた研究開発の方向性について解説する。
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