NTTソフトウェア株式会社は、高品質なクラウド型テレビ会議多地点接続サービスにNGNゲートウェイCrosswayを提供した。各社のテレビ会議端末のプロトコルの違いを吸収し、異機種間で相互接続するCrosswayを用いて、既存のテレビ端末でも高品質なテレビ会議サービスの利用を可能にした。

背景

従来のテレビ会議は、インターネットやVPNをネットワークとして利用し、MCUを設備投資として購入するケースが多く、テレビ会議の利用頻度に依らず固定的に費用がかかる場合が大半であった。しかしながら、一般市場調査では、８割以上のお客様がテレビ会議の利用頻度について週２回以下と回答しており、費用を抑えることができる従量制料金のサービスに潜在的ニーズがある。

さらに、昨今のテレビ会議端末やMCUの映像品質の向上により、高品質なテレビ会議を実施したいというニーズが高まっており、費用対効果と映像品質両面でのソリューションが求められている。

このようなニーズに応えるため、NTTビズリンク株式会社は、安価な従量制料金、かつ帯域確保型で高品質な「ひかり電話多地点接続サービス」を４月１日に提供開始した。標準画質（SD）の多地点テレビ会議は99.75円/３分・端末、HD画質も152.25円/３分・端末の従量制料金であり、利用頻度に応じた費用で使用できる（図１）。

従来の「ひかり電話」でのテレビ会議では、「ひかり電話対応テレビ会議端末」を使用する必要があり、現在利用者が既に導入している端末のほとんどで利用できなかった。この問題を解決するために、本サービスではCrosswayを導入し、既存の「ひかり電話未対応テレビ会議端末」で「ひかり電話」のテレビ電話機能を利用できるようにし、「高品質なテレビ会議サービスを従量制料金で利用したい」というニーズに応えた※。

Crosswayについて

Crosswayは、各社のビデオ・音声の通信端末をNGNに接続可能とするソフトウェア製品である。従来、ビデオのプロトコルは完全に標準化されていないため、同一メーカのビデオ会議端末での接続が基本であった。また、NGNに接続できる製品が限られていたため、高価な専用線や、ベストエフォート型で画質が低いインターネット回線を利用していた。Crosswayは、各社の通信プロトコルの違いを翻訳し、帯域確保型のNGN回線に接続することで、高品質なテレビ会議サービスを安価な「ひかり電話」の料金で利用可能にした（図２）。