NTTPCコミュニケーションズ

みまもりがじゅ丸®

フィールドで働く方々の脈拍の変化と 今いる場所を把握して安全と健康をみまもる ウェアラブルIoT サービス「みまもりがじゅ丸®」

(2018年9月号掲載)

NTTPCコミュニケーションズ(以下、NTTPC)が提供している「みまもりがじゅ丸®」は、リストバンド型バイタルセンサーを活用して、フィールドで働く方々(以下、フィールドワーカー)の「安全」や「健康」をみまもるウェアラブルIoTサービスです。脈拍数の変化や今いる場所などの情報を取得することで、フィールドワーカーの“いま” を把握できます。また、情報を継続的に取得することで、状態変化の“おそれ” や、変調の“きざし” に気付くことができます。

リストバンド型のバイタルセンサーを活用してフィールドワーカーの健康や安全を把握

フィールドワーカーがビジネスを支えている業界では、フィールドワーカーの高齢化に加え、長時間労働や健康起因事故、なり手不足といったさまざまな課題を抱えています。このような課題の解決に貢献できるよう、NTTPC は、フィールドワーカーの「安全」と「健康」をみまもるウェアラブルIoT サービス「みまもりがじゅ丸®」を開発・提供しています。

「みまもりがじゅ丸®」は、リストバンド型のバイタルセンサーを活用して、フィールドワーカーの脈拍数を計測し、今いる場所の情報と合わせてリアルタイムに管理し、それを管理者にお報せするサービスです。フィールドワーカーの“いま” を把握することで、ワーカーが長く働き続けられる職場環境づくりをサポートします。

約1年間、13社とのPoCを通じて勤務時の脈拍の状態や特徴を把握

N T T P C は「みまもりがじゅ丸®」の開発を進めるにあたり、約1 年にわたり13 社とPoC(Proof of Concept:概念検証)を実施して、勤務時の特徴的な脈拍変動などの情報を取得しました(図1 参照)。また、医療専門家による監修のもと培ったノウハウや分析ロジックを利用することで、フィールドワーカーの異常を的確に検知することを可能にしました。

図1 PoC を通じて取得した勤務時の特徴的な脈拍変動例

「みまもりがじゅ丸®」の特長として、次のようなことがあげられます。

◆特長1 フィールドワーカーの健康状態をリアルタイムに“みまもる”:フィールドワーカーを管理監督する立場の管理者が、フィールドワーカーの事故や体調変化などの安全面を把握する“ラインケア” を実現し、一人で働いている時でも、みまもられている安心感を与えられます。また、これまでは広いフィールドで働くワーカー全員をリアルタイムに“みまもる” ことは困難でしたが、全員を一覧表示でき、労働状態なども把握することができるので、フィールドワーカーの健康悪化の“きざし” を発見できます。

◆特長2 一人ひとりの“いつも” の脈拍を算出し、個人の特長を反映:作業に対する負荷・疲労は、同じ作業であっても経験による個人差や体調によって変わります。「みまもりがじゅ丸®」は、作業中の日々のデータから個人の“いつも” を把握します。また、ゆるやかに変化していく年齢の“いつも” も補正します。“いつも” の把握は、全傾向を集計する統計処理ではなく、過去の本人データとの比較により、肉体疲労や状態変化など“いつもと違う”を捉えて、例えば体への負担が大きくなっていることなどを把握することができます。

◆特長3 「ヒヤリ・ハットマップ」など注意すべき場面が“見える”:フィールドワーカーが“ヒヤリ・ハット”を感じた場所は、無意識に注意する場所として記憶されます。「みまもりがじゅ丸®」は、バイタルが変化した“ヒヤリ・ハット” を記録し、場所や時間のデータから新たな事故防止の視点を得ることができます。注意すべき場所が“見える” ことで、ベテランフィールドワーカーがその場所で体験した緊張や焦りを、経験の浅いフィールドワーカーへ継承するきっかけになります。また“おそれ” や“きざし” の発生頻度の結果から、場所や時間に季節的な要因も加えて、注意すべき場面の傾向が分かるようになります。

 このような特長により、運送業界などでは、中高年のドライバーの増加に伴う健康起因による事故対策のツールとして利用されています。また、フィールドワーカー一人ひとりの健康状態を把握できるので、工事現場における作業員の健康管理にも活用されています。

図2 「みまもりがじゅ丸®」の管理者UI(イメージ)と、想定されるサービス活用シーン

API を利用してシステムの高度化や拡張が可能、機能拡充も段階的に実施

「みまもりがじゅ丸®」は、他システムとの連携を可能にするAPIを有しています。APIを利用して運行管理や作業工程管理などのシステムとの組み合わせることで、システムの高度化や拡張を図ることができます。NTTPCでは、フィールドワーカーの健康状態をより正確に把握できるよう、個人毎のアラートやストレス検知などの機能拡充を段階的に行っていく予定です。

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サービスクリエーション本部 第一サービスクリエーション部

サービスクリエーション担当 担当課長 古田 健

本サービスは、日本南方に自生するガジュマルの花言葉である『健康』を“みまもる” という思いから、身近で親しみのある名前「みまもりがじゅ丸®」に命名しました。

お問合せ先

株式会社NTTPC コミュニケーションズ
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