NTTアドバンステクノロジ

@InfoCanal®戸別受信機

携帯電話網につながる。防災情報も受信可能な@InfoCanal®戸別受信機。

(2018年1月号掲載)

NTTアドバンステクノロジ(以下、NTT-AT)は、NTT-ATが提供中の情報配信サービス「@InfoCanal®(アット・インフォカナル)」用の受信端末として、通信経路として携帯電話の3G/LTE網につながる戸別受信機を開発しました。
本受信機は、「@InfoCanal®」を利用している自治体等のお客さまから配信されたメッセージや、NTTドコモが提供している緊急速報「エリアメール」の受信・自動音声読み上げに対応しています。
さらに@InfoCanalR経由およびエリアメール経由で配信されるJ アラート情報の受信・自動音声読み上げも可能です。

災害時に必要な情報を確実に届けるために

近年、国内において、甚大な被害をもたらす自然災害が頻繁に発生していることを受け、総務省では「情報難民ゼロプロジェクト」を開催し、内閣府防災担当や国土交通省観光庁の参画も得ながら集中的に検討を進めてきました。公表された「情報難民ゼロプロジェクト報告」では、『自然災害が頻繁に発生する状況を踏まえ、適切な避難行動をとるためには、国や自治体から発せられる災害に関する情報が迅速かつ的確に届くことが重要であり、一般的に情報が届きにくい外国人や高齢者の方々に、災害時に必要な情報が確実に届けられるようにする』と記されており、基礎自治体においても、次のような課題を抱えていることがわかりました。

  • ・住居の中では屋外スピーカーの音声が聞こえにくい
  • ・自治体から防災情報を配信しても住民に情報が届いたかわからない
  • ・高齢者はスマートフォン、タブレットの活用が困難で災害時の情報取得ができない
  • ・携帯電話も持たない高齢者は緊急速報メール・エリアメールが受け取れない
  • ・居住地域をもれなくカバーする広範囲な自営網の構築維持には膨大な設備費用がかかる

NTT-ATは、これらの課題の解決に貢献できるよう、「広いサービスエリア」や「高齢者でも使いやすい操作性」などの特長を持つ戸別受信機を開発しました。

図1 NTT-ATが開発した戸別受信機

 

広範囲なエリアに対して確実な通信方式で情報を提供

NTT-ATが開発した戸別受信機は、本体に携帯電話SIMカードを挿入することができ、携帯電話サービスエリアがそのまま情報受信可能なエリアとなります。自治体が専用の送信局を整備・管理することなく、広大なエリアをカバーでき、室内でも受信しやすいことから、屋内住民へ直接情報を届けることが可能になります。また、輻輳に極めて強い通信方式を採用し、平時はもちろん災害時の通信混雑時にもより確実に利用することができます。本受信機の特長として、次のようなことがあげられます。

【情報受信】

◆「@InfoCanal®」および「エリアメール」の両方式に対応

NTT-ATの情報配信サービス「@InfoCanal®」の配信メッセージだけでなく、NTTドコモが提供している緊急速報「エリアメール」のメッセージも受信・自動音声読み上げが可能です。また@InfoCanal®およびエリアメール経由でJアラート情報も受信・自動音声読み上げが可能です。

NTT-ATが提供している@InfoCanal®は、双方向・マルチデバイス対応の情報配信サービスです。高い人口カバー率の携帯電話網やWi-FiなどのIP通信網を利用して、災害時等の通信混雑状態に極めて強い仕組みで簡単・確実な同時配信と即時集計を実現します。これまで課題だった不感地帯対策や到達・鳴動の確認、配信手段の多様化、導入コスト削減・期間短縮、運用負担の軽減などを解決し、さまざまなユースケースに適用できます。

◆広範囲なサービスエリア

通信経路として人口カバー率99%の携帯電話網を利用することができます。広範囲なサービスエリアを提供可能とし、気密性が高い住居の室内においても電波が届きやすく、住民に情報を届けることが可能です。

◆確実な通信方式

「超軽量」「高い同報性」「低遅延」などを特徴として持つ通信方式を採用し、携帯電話網を用いながらも極めて輻輳に強い通信を実現。災害時等においては、電子メールすら利用できない通信混雑時でも、到達確実性の高い情報送受信が可能です。

【使いやすさ】

◆シンプルな操作感

電源を入れるだけで情報受信可能状態に。簡単なボタン操作により、電子機器の操作に不慣れな高齢者でも容易に利用することができます。

◆ボタンひとつで聞き直し

過去の受信メッセージを最大6件まで本体に保存できます。本体に設置された大きなボタンを押すことにより、聞き直しや聞き逃したメッセージを再度読み上げることが可能です。

◆AC電源と単三電池に両対応

通常はAC電源で駆動し、AC電源からの給電が停止すると自動的に単三電池駆動に切り替わります。停電時や家の外に持ち出した場合でも継続した利用が可能です。

 

また、自治体における運用では、次のようなメリットがあげられます。

●災害時・平時を問わず幅広い活用シーン

災害時・平時問わず活用が可能です。高齢者に対する見守りや地域情報の配信など、さまざまなシーンで有効に活用できます。

●迅速かつ的確な状況把握

@InfoCanal®は戸別受信機の情報受信状態(未到達/到達/既読および地図上での位置情報)をリアルタイムに集計・表示するので、自治体職員はより的確に全体状況の把握および次なる対応の判断が可能です。

●状況に応じたきめ細やかな情報配信・再配信

あらかじめ決められたグループ配信だけでなく、状況に応じて対象者(一名から可能)を指定しての配信や、地図上から危険地域を指定しての配信などが可能です。

長崎県東彼杵町に約1,000台導入決定

NTT-ATは、NTT西日本グループとともに長崎県東彼杵(ひがしそのぎ)町に対して、@InfoCanal®戸別受信機を導入します。主に高齢者・要介護者世帯などの希望者に対して約1,000台を配布し、その他の住民にはスマートフォンやタブレット用の受信アプリを提供します。導入時期は2018年3月を予定しています。

 

NTTアドバンステクノロジ
ソリューション第一事業本部 まちづくり・防災プロジェクト
プロジェクト長 高柴明朗【中央】とチームメンバー

 

@ InfoCanal®サービスの提供により、我々は、自治体のまちづくりや防災の課題解決をめざしています。また、NTT-ATが提供するセキュリティ、IoT、無線/LPWA、インフラ機器など、幅広いソリューションを手掛けるチームと連携していますので、特に自治体や公共系については何でもお気軽にお問い合わせください。

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