住友林業とNTTドコモが、LPWAと衛星回線の活用により携帯電話のエリア圏外での緊急通信が可能なことを確認

山間部での携帯電話ネットワーク圏外エリアでの安全性向上に向け、2019年度中の実用化を目指す

住友林業,NTTドコモ 2018年6月20日

住友林業とNTTドコモは2018年6月20日、省電力で広域の無線通信技術「LPWA」(Low Power Wide Area)衛星通信を活用し、携帯電話ネットワーク圏外エリアでも緊急通信できることを確認したと発表した。すでにネットワーク圏外エリアでの作業が多い林業従事者の安全性向上を目的に共同で実証実験を行っており、2019年度中の実用化を目指し、住友林業の社有林で複数の地形条件下で検証を進める。

林業従事者は、携帯電話の圏外での作業が多いため、万が一事故が発生しても、事故に気付かない、救急要請に時間がかかるなどの課題がある。そこで、省電力で長距離通信を実現できるLPWAと衛星通信を組み合わせたシステムを構築。作業者が保有するLPWA送信子機の情報を、親機のLPWA受信機が代表して衛星回線へ接続することで、携帯電話の圏外でも、作業者が衛星電話を持つことなく緊急通信できるようにした。

今後は実験結果をもとに事故を検知するためのデータ解析や、林業従事者が利用するデバイスの開発なども検討。また、将来的には林業分野に限らず、土木工事の従事者や一般登山客の利用も視野に入れて、新サービスを検討していくという。

 

詳細はNTTドコモによるニュースリリースを参照
https://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/info/news_release/topics_180620_00.pdf