(前NTTデータ フェロー システム科学研究所長)山本 修一郎
IT産業界だけでなく大学においても、学生のITスキルを向上する上で、要求工学の教育が期待されている。しかし、従来の要求工学の教育では、要求モデルや要求仕様をどのように記述するかという、UMLなどの文法教育にとどまっているのではないかと思われる。このような要求工学教育の目的は、正確に文法誤りのない要求モデルや要求仕様の各技術を習得させることだった。そのためには、要求モデルや要求仕様を書くための題材が可能な限り正確に記述されていなければならないという条件が必要になる。つまり、要求モデリングや要求仕様を学生が作成するときに正解が一つに定められる必要があったことになる。このような演習は閉じていることになる。この理由は学生が作成する回答が演習課題に対して一意に定義できるからである。しかしながら、現実のソフトウェア開発ではこのように課題としても問題記述が正確に提示されることなどない。したがって、学生が現実社会に入って、従来のような閉じた要求工学教育を受けていたとしても、現実との乖離に驚くだけで対処のすべがない。なぜなら、課題を正確に各訓練が与えられていないから、正確な課題記述の下で、正確な要求モデルを記述する技術が役に立たないからである。従来の要求工学教育の持つこの問題に対処するために、我々は開放型要求工学の演習を実践している。開放型要求工学演習では単純なひとつの要求文だけを学生に対して提示する。学生による回答は多様になる。この多様な回答を比較して学生に提示することで、学生は同じ要求分についての多様な解釈、要求モデルと要求仕様の豊富な可能性を学習することができる。
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- 1:要求工学の概要
- 2:第12回要求工学国際会議 RE2004
- 3:要求仕様
- 4:要求工学プロセス
- 5:要求抽出
- 6:要求分析
- 7:要求確認
- 8:要求管理
- 9:要求追跡
- 10:要求工学の課題
- 11:ジャクソンの問題フレーム
- 12:シナリオ分析
- 13:要求工学国際会議RE2005
- 14:ゴール分析
- 15:iスター・フレームワーク
- 16:要求インタビュー
- 17:ゴール分析 応用編
- 18:ゴール分析 応用編つづき
- 19:ゴール分析の視点
- 20:ソフトシステム方法論 再考(その1)
- 21:ソフトシステム方法論 再考(その2)
- 22:ソフトシステム方法論 再考(その3)
- 23:非機能要求
- 24:信頼性要求
- 25:コミュニケーションの構造
- 26:組織とコミュニケーション
- 27:論理思考プロセスと現状分析ツリー
- 28:対立解消図と未来実現ツリー
- 29:前提条件ツリーと移行ツリー
- 30:特性要因図とゴール思考分析
- 31:i*フレームワークの書き方
- 32:i*フレームワークの危険な曲がり角
- 33:目的思考
- 34:要求工学の研究動向
- 35:アジャイル開発の要求工学
- 36:アジャイル開発の要求工学
- 37:要求レビュ
- 38:要求の曖昧さ
- 39:アクタ関係分析
- 40:要求工学の現状と課題
- 41:セキュリティ要求工学
- 42:ソフトウェア品質要求工学
- 43:イノベーションと要求工学
- 44:Wikiと要求工学
- 45:要求工学プロセスの改善
- 46:アクタ関係から見るユースケースと要求獲得
- 47:要求エンジニア
- 48:要求モデリングと誤り
- 49:要求を軸としたこれからのソフトウェア社会
- 50:ゴール指向とアスペクト指向要求工学
- 51:サービス指向要求工学
- 52:要求質問
- 53:試験工程での要求発見
- 54:要求とテスト
- 55:すりあわせの技術と価値星座
- 56:学生からの質問
- 57:SysMLの要求図
- 58:アシュアランスケースとGSN
- 59:組込み要求工学
- 60:要求とアーキテクチャ
- 61:要求と保守・運用
- 62:オープンソースソフトウェアと要求
- 63:要求工学のオープンな演習の試み
- 64:Web2.0と要求管理
- 65:ソフト製品開発の要求コミュニケーション
- 10G-EPONの概要 その4-10G-EPONの課題と今後の動向-
【新ネットワーク】 - やっぱりおかしいよね?メモリの使い方
【通信ソフトウェア開発】 - 猿でもわかる”フレッツテレビ”その2
【猿でもわかるICT】 - 10G-EPONの概要 その3-10G-EPONの特徴2-
【新ネットワーク】 - 10G-EPONの概要 その2-10G-EPONの特徴1-
【新ネットワーク】 - 開発支援ツール
【通信ソフトウェア開発】 - 猿でもわかる“フレッツテレビ”その1
【猿でもわかるICT】


